越前谷嘉高 展
2017年8月24日[木]- 11月5日[日]
10:00-18:00(入館は17:30まで)
毎週:月・火・水曜休館
入館料/一般600円、学生500円(小学生300円)
■ 9月30日(土)15:00~ アーティスト・トーク開催 当日入館の方はご自由に参加いただけます。※予約不要
越前谷氏に自作解説や作品制作について自由に語っていただきます。
人間の視覚認識がどの様であるか、それを探求し、実験して来たことが、今日でも絵画表現が有り得ることの意味であろう。
人間の網膜的視覚自体は二次元的でしかないが、その感覚的情報を脳が判断、構成することにより、空間の三次元的認識が成り立っている。 これは直接的感覚から、無意識的に構成することで認識が出来上がっているのであり、さらに意識的に考察し、論理を構築して推理、推測することで、日常的感覚では計り知れない様な世界にまで到達することが出来る。
物質の基本的構造や宇宙の成り立ち等、直接的感覚からはかけ離れた世界まで人は認識を拡大しているが、この様なミクロやマクロの現実は、日常の常識的感覚とは極度に相反する。
しかし、この様な次元は日常的現実の基礎となっているものであり、これ無くして人は生まれることも、生きることも出来ない、根源的な現実である。
人の感覚も、それによって認識し、理解する知性も共に限界があるが、造形的表現を駆使しつつ、直接的感覚に論理、観念、感情、情緒、無意識を駆け巡るとき、日常を超越した次元と繋がり、個人の限界を超えたように思えることがある。 これもまた、絵画表現が有り得る意味であり、可能性であると思っている
2017年7月 越前谷嘉高
80年代から数々の展覧会を通し、ペインターとしてのキャリアを積んで来た越前谷嘉高氏。今回、当館では初めての個展と言うことで、限られた点数ながら新旧の作品を交え作家の全体像が通観出来るような展示構成で、その作品世界を変遷するスタイルごとに紹介します。
アイコンのように抽象化されたモチーフやパターンを繰り返し用いて表現された、物語性や永遠性を感じさせる作品。絵画が視覚に与える作用や人の視覚認識を意識して制作された近作など、油彩やアクリルによる絵画を展観します。
Yoshitaka Echizenya
August 24 (Thu) – November 5 (Sun) 2017
10:00 – 18:00 (Last admission 17:30)
Closed on Mondays, Tuesdays and Wednesdays
Admission:
600 yen for adults
500 yen for students
300 yen for elementary school students
Echizenya has developed his career as a painter since ’80s through a lot of exhibitions. This first solo exhibition of Echizenya at our museum introduces his previous and recent works, classified according to varying styles.
His works include oil paintings and acrylic paintings with repeated abstract motifs, or featuring optical effects.
Translation by Miho Ida