“ペイン天狗” 長谷川繁とO JUN
2022年1月8日[土]- 4月3日[日]
10:00-17:30(入館は17:00まで)
毎週:月・火・水曜休館
入館料/一般700円、学生600円(小学生400円)
■ 4月4日[月]から4月15日[金]は展示替えのため休館になります。
■ 企画展“ペイン天狗”長谷川繁とO JUNのカタログが出来ました。
■ 2月20日に予定しておりましたトークイベントに代り鼎談の様子を収録いたしました。YouTubeにて公開しております。
■ 特別イベント 鼎談 : 2月日20日[日]14:00~ ※要予約
豊田市美術館学芸員の千葉真智子さんをゲストに招き、長谷川繁、OJUN、両作家とともに鼎談を行います。
二人の作品や「絵画」にまつわる話をそれぞれの角度から自由に語っていただきます。
※希望者多数の場合は先着順となりますので、その旨ご了承ください。
※本イベントの参加希望者が予定数に達しましたので、申し込みを終了させていただきした。
■ 当館では現在、国、県からの要請を遵守し、新型コロナウイルスの感染拡大防止策を講じた上で平常通り開館しております。
■ 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、会期等が変更となる場合がございます。詳細につきましては、美術館までお問い合わせください。
1990年代、新しい具象(ニュー・フィギュラティヴ・ペインティング)の作家として注目され、作家活動の初期から30年来、お互いの仕事を意識し見続けているO JUNと長谷川繁。作品制作とは別に美術展のキュレーションにも携わり、多くの作品について見定める立場も有する所謂「目利き」同士の作家が、本展では個展でもグループ展でもなく二人展として初めて「差し」で作品を並べる。
画家として十分なキャリアを積んできたお互いの作品についてどのように捉えているのか、また本展での30年越しの出会いによって、どんな空間が生まれるのかとても楽しみである。
『ペイン天狗 長谷川繁とO JUN』
O JUN(b,1956)と長谷川繁(b,1963)は昭和が終わってすぐの1989年、共にドイツデュッセルドルフに渡って出会い、お互いに影響関係を保ちながら制作を続けてきました。帰国後は90年代の新しい具象絵画の作家として認知され東京を中心に活動を続けてきました。
90年代後半の日本における新しい具象絵画はマンガ、アニメの表現を取り入れた一群の作家たちや物語性の強い絵を描く作家たちが多く見受けられましたが、OJUNと長谷川の作品は具象絵画ということだけで一括りにされるような単純なものではなく、90年代以降のどの時期の二人の作品を見ても具体的なものを描きながらも、慎重に物語に回収されることを避けながら進められてきていることがわかります。グラフィカルでもなく物語性でもない別の地点でどのような具象的な絵画が描けるのか、または具象ということ自体もさほど重要ではなく絵画の成り立ち自体を追い続けているという点で、二人の画家はお互いの作品を見続け制作を前に進めてきたと言っても良いかもしれません。
2020年代に入って「絵のようなもの」や「平面作品」は溢れているにも関わらず、「絵画」と言えるものを見つけることは難しくなり二人にとっては居心地が悪く難しい時代でもあります。
出会って三十年を超えて初めて二人の絵を並べて見せる機会をカスヤの森現代美術館で作っていただいた。二人のペイン天狗のペインティングがどのように響き合うのかぶつかり合うのかを見ていただければと思います。
長谷川繁(画家)
“ paint-TENGU ” Shigeru Hasegawa , O JUN
January 8 (Sat) – April 3 (Sun) 2022
10:00 – 17:30 (Last admission 17:00)
Closed on Mondays, Tuesdays and Wednesdays
Admission:
700 yen for adults
600 yen for students
400 yen for elementary school students
- We are open as normal with countermeasures against COVID-19 in accordance with the government and local requests.
- Exhibition schedule is subject to change in response to the evolving COVID-19 situation. Please contact us for further information.
O JUN and Shigeru Hasegawa started gaining attention as artists of the New Figurative Painting in 1990s. Since then, the two artists have been paying notice to each other for over 30 years. This exhibition is a first joint exhibition of O JUN and Hasegawa, two connoisseurs who are also involved in exhibition curation. Visitors will see how they find each other’s works, and be amazed by the atmosphere created through an encounter between these painters with undisputed careers.
“paint-TENGU” Shigeru Hasegawa, O JUN
Since our meeting in 1989 in Düsseldorf, Germany, me and O JUN kept influencing each other in our creations. After getting back to Japan, we were seen as artists of the New Figurative Painting in 90s and have been active mainly in Tokyo.
The New Figurative Painting in Japan of late 90s is represented by artists employing manga & anime expressions and artists producing highly narrative paintings. However, our works cannot be simply categorized as figurative painting. In any era, we have been painting concrete motifs while avoiding narrative interpretation. Both of us are asking ourselves what figurative painting would be possible from a viewpoint neither graphical nor narrative, and even more, pursuing the origins of painting regardless of figurative or not. We could say two of us have carried on the creation with our eyes on each other’s work.
We find 2020s an uncomfortable era where we can hardly find what should be called “painting”, in spite of a flood of “something like painting” and “two-dimensional works”.
Museum Haus Kasuya gave us an opportunity to present our works alongside of each other for the first time in 30 years. This exhibition will show how paintings of two “paint-TENGUs” reverberate.
Shigeru Hasegawa, Painter