22開   館   2   0   周   年   記   念22
 ベロニカ ドバス  
Veronika Dobers

2014年
6月6日(金)〜7月27日(日)

A.M.10:00-P.M.6:00(入館はP.M.5:30まで)
毎週:月・火休館
入館料/一般600円、学生500円(小学生300円)

7月28日(月)〜8月7日(木)は展示替え期間のため休館となります。
ご来館の際はご注意ください。



※ブログをはじめました。美術館からのお知らせや日々の様子をお伝えします。

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第一・第二展示室

ベロニカ・ドバス


  ドイツ人アーティストベロニカ・ドバスは、 1972年から1976年まで、東ドイツはハレ市のブルク・ギービヒェンシュタイン芸術デザイン大学に学びました。1984にはブレーメンに住居と活動の場を移し、2007年から2011年には神戸のCAP-Y3にスタジオを持ち、2010年には日独間のアーティストの交流「FLIP SIDE」の企画とキュレーションを担いました。

 ドバスの作品はこれまでに日本、ヨーロッパ、米国において展示され、数々の助成や委託を受けています。 1992年にはミュンヘンにてNECアート・コンペティションのFirst Prizeを受賞。「Time Runner」と題された作品は、ミュンヘン空港に展示され、その後ブレーメン空港に常設展示されています。

 
紙の絵画に加え、ドバスはガラス絵( Hinterglasmalerei)を多く制作しています。この技法は東欧の伝統芸術に多く見られるもので、ドバスは硝子板の代わりにアクリルガラスを用います。アクリルガラスは絵画の背景であると同時に前景としても機能するもので、鑑賞者の視点からは、それは作品世界への窓であると同時に作品の事象からの隔壁でもあります。これが近景と遠景との間に独特の緊張感を生み、作品のテーマへと誘います。
 彼女の作品が長期にわたりテーマとしているのは、ユートピアとノスタルジアの葛藤(去るか留まるか、此処か其処か)であり、ドバスはこれらの間の一点、つまり決断点( Point of Decision)に着目しています。「Point of Decision」と題された作品は、ボートに乗り、未知への旅に出る男が、進行方向の決断を迫られる様子を描いたものです。

 当館での展示では、「 thoughts」ならびに「beyond the horizon」と題された作品群に含まれる絵画と、「Gedankenspiele」という独語タイトルが付された一連の絵画を紹介します。
 
長さ 4.6メートルにも及ぶ作品は、「It is so good that you are here(あなたがここにいてくれて本当に良かった)」という文章と、常に走り去る小さな男のアニメーションを表示するものです。
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